眠れない夜が続くときに|港区麻布の精神科・心療内科|Family Total Healthcare Clinic AZABU

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眠れない夜が続くときに

不眠症・睡眠障害は、心と体からの大切なサイン

「布団に入ってもなかなか眠れない」
「夜中に何度も目が覚める」
「朝早く目が覚めて、そのまま眠れない」
「寝たはずなのに、疲れが取れない」

このような睡眠の悩みは、誰にでも一時的に起こることがあります。忙しい日が続いたり、心配ごとがあったり、生活リズムが乱れたりすると、眠りが浅くなることは珍しくありません。
しかし、眠れない状態が続き、日中の集中力低下や倦怠感、気分の落ち込み、仕事や家事への支障が出ている場合は、単なる「寝不足」ではなく、不眠症や睡眠障害として考える必要があります。

不眠症には、いくつかのタイプがあります。
寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」、眠った気がしない「熟眠障害」などです。
こうした症状が2週間以上続く場合や、日中の生活に影響が出ている場合は、一度専門家に相談する目安になります。
不眠の背景には、心の不調が隠れていることもあります。
たとえば、うつ病では早朝覚醒や熟眠障害がみられることがあります。
不安障害やパニック障害では、考えごとや緊張が強くなり、寝つきにくさや途中で目が覚める症状が出ることがあります。
適応障害では、仕事や人間関係などのストレスが睡眠に影響することがあります。
また、ADHDの特性がある方では、体内時計の乱れにより入眠困難が生じることもあります。

つまり、「眠れない」という症状だけを見て睡眠薬で抑えるのではなく、なぜ眠れないのか、その背景を丁寧に見ていくことが大切です。ストレス、不安、気分の落ち込み、生活リズム、身体の病気、薬の影響など、原因は人によって異なります。

治療では、まず睡眠衛生を整えることが大切です。
睡眠衛生とは、眠りやすい生活習慣や環境をつくることです。
たとえば、起床時間をなるべく一定にする、寝る前のスマートフォンやカフェイン・アルコールを控える、寝室の明るさや温度を整える、日中に適度に体を動かすなどがあります。
こうした生活全体の見直しが、眠れる体づくりにつながります。
必要に応じて、薬物療法が行われることもあります。
睡眠薬に対して「依存が怖い」「ずっと飲み続けるのでは」と不安を感じる方もいるかもしれません。
医療機関では、症状や背景を確認したうえで、依存性が比較的少ない薬を最小用量から使用し、睡眠衛生指導とあわせて無理のない改善を目指すことがあります。

また、不眠の原因にうつ病や不安障害、適応障害などがある場合は、不眠だけでなく、その背景にある心の不調を並行して治療することが大切です。
原因が残ったままでは、一時的に眠れるようになっても、再び不眠が続いてしまうことがあるからです。

受診の目安としては、眠れない状態が2週間以上続いている、日中の集中力低下や倦怠感がある、市販の睡眠改善薬を試しても効果が続かない、気分の落ち込みや不安を同時に感じる、仕事・学業・家事に支障が出ている場合などが挙げられます。
眠れない夜が続くと、「自分の生活が悪いのかな」「もっと疲れれば眠れるはず」と自分を責めてしまうことがあります。
けれど、不眠は気合いで解決するものではありません。心と体が疲れ、助けを求めているサインかもしれません。

大切なのは、眠れない自分を責めることではなく、「今の自分には休息と調整が必要なのかもしれない」と気づくことです。

眠りは、心と体を回復させる大切な時間です。
だからこそ、不眠が続くときは一人で抱え込まず、早めに相談してみてください。
安心して眠れる夜を取り戻すことは、毎日を少しずつ元気に過ごすための大切な一歩になります。